神保町が少し懐かしい…。

横浜に越してきて一年が経った。
神保町のすずらん通りの揚子江菜館で富士山(冷やし中華)を食べるのが毎年ツマとの恒例であったのだが、今年の夏はついに食べることができなかった。少し寂しい。食後はすずらん通りをゆっくり散策して古書店を覗き、文房堂にて額装を頼んだり、三省堂本店まで、楽しんでいた。その三省堂本店は一時閉店して再開発されるという。
私の名前は「三省」である。
子供の頃からあだ名は「サンセイドウ」であり、中学時代の担任の先生までも私をそのあだ名で呼んでいたくらいだ。大学時代に東京に来て、友人と訪れた神保町で書店まわりをしたが、すずらん通りの入り口にある三省堂書店本店の前に立ち、入店した時の感覚は三省さんが三省堂へと、一人で少し緊張した(笑)。その後上京して50年近く経ち、三省堂書店、揚子江菜館、スイートポーヅ、柏水堂、ランチョン、文房堂、古書店、ミロンガによく通った。
昨年初めて書いたエッセイ『歌うように伝えたい』が6月に刊行された。ツマと神保町に行き三省堂に入ると私の本が置かれていたのには感慨深いものがあり、忘れない。記念に一冊購入して、やはり富士山を食べて、喫茶店ミロンガで一息いれた、去年のあの夏の日は忘れない。

横浜に来て、懐かしむ東京は神保町、歩いて散歩がてらに行っていた人形町、日本橋界隈、住んでいた佃で大川(墨田川)の対岸に落ちる夕焼け。