「天使にリクエストを」初回の放送を観て。

NHK土曜ドラマ「天使にリクエストを〜人生最後の願い〜」は、感染症と長梅雨の中、再々クランクインから2ヶ月間で全5話を一挙に撮られた。台本ではロケが多く、制作スタッフ、レギュラーの人たちのスケジュールは大変だったろう。

個人的には、映画、ドラマでご一緒していた倍賞美津子さんと再会した。同じシーンはなかったがスタジオの前室で逢うことができた。顔を見て少しお互いの近況を話すだけで私は胸が詰まった。そして姉御に勇気と励ましをもらった。

主役の江口さんとは何度も共演しているが、今回、私はこの不具合の身体で思い切り彼に預けた芝居をしたが、フワァと包み込むように受け止めてくれ、緊迫感の中に温かいものが流れたのが芝居中に感じられて私は幸福者であった。そして上白石さん、志尊君のお二人も話はあまりしなかったが、フラットに接してくれて、新しいテンポとスタイルで私を少し驚かせてくれ楽しかった。

感染症の中で制約を受け厳しい状況でありながら、大森寿美男さんの命についての素敵な脚本を具現化し見事なドラマに仕上げた全てのスタッフを改めてリスペクトしたい。  

今、私はいつもラストソングのつもりで演っている。今回は歌えたかな…。