書評10『ふぞろいの林檎たちⅤ/男たちの旅路〈オートバイ〉山田太一未発表シナリオ集』山田太一著(頭木弘樹編)/『大きな字で書くこと/僕の一〇〇〇と一つの夜』加藤典洋著
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2024年2月18・25日号掲載) 演劇、映画と共に俳優としてのウイングをテレビドラマにも広げていたが、いつかはこの人の書かれた脚本作品に行き当たりたいと思っていた。昨年亡くなられた...
「サンデー毎日」の書評エッセイ「遠回りの読書」から
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2024年2月18・25日号掲載) 演劇、映画と共に俳優としてのウイングをテレビドラマにも広げていたが、いつかはこの人の書かれた脚本作品に行き当たりたいと思っていた。昨年亡くなられた...
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2023年12月24日号掲載) 季節の変わり目、ある日、いきなり39度の発熱、とんでもなく苦しくこれはもしかしてと、翌朝直ぐに発熱外来を予約して病院に駆け込んだ。パーティションに区切...
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2023年11月5日号掲載) 昨年末、彼の配信されたピアノ・ソロ、その最後の演奏を観た。鍵盤に触れる指先、その手の動きは静かに虚空を舞う。馴染みのある楽曲も全て聴くことができ、ゆった...
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2023年9月10日号掲載) 小津安二郎生誕百二十年。〈なんでもないことは流行に従う、重大なことは道徳に従う、芸術のことは自分に従う。〉有名な小津の言葉である。 小津監督の映画作品に...
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2023年7月16日号掲載) 通じ合うはずのない回路に、なにやら温かいものがまじり響きあう。 私は人の目を見て話すことが苦手である。だからといって、相手に対していい加減なことを言って...
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2023年5月21日号掲載) 私がその人と会ったのは江戸時代の大坂、橋のたもと、真冬であったが、辺りは淡い陽射しに包まれていた。撮影現場、ドラマの原作者と役の中の人としてである。作家...
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2023年4月2日号掲載) 沢木耕太郎著『天路の旅人』(新潮社)を読み、約束を果たすということを想う。 第二次大戦末期、ひとりの若者(西川一三)が密偵の命を受け、中国大陸の奥深くにラ...
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2023年2月12日号掲載) 2006年10月、東京都現代美術館での「大竹伸朗全景1955―2006」展。観に来ていた人たちはまるで別の世界に誘われたようにみんな興奮していた。屋上に...
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2022年12月11日号掲載) 薄暗闇の中、窓からは人工の灯りが差し込む、ディレクターの声が聞こえる。「カメラ回りました」、私は頷く。「スタート」、恐らくカメラ(ビデオ)の回ったスタ...
『サンデー毎日』「遠回りの読書」から(2022年10月16・23日合併号掲載) 私の前から本、書籍、物語が消えた半年がある。今から8年前のある日、突然身体に異変をきたし、生命はあったが元の自分に戻れない、仕事どころか日常...